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星は一生に一度、

''turico ttn"(帰らぬまばたき)

と呼ばれる旅をする。



 

瞳を閉じた先

ここで暮らすものは天を愛する

 

この地で珍重されるもの

天から授かる輪郭

 

唯一無二で在ることを知らせてくれる質感や形

たっぷりと星明かりを浴びて実る豆果や穀物、

香る花のもととなる種、

 

天から溢れおちる羽、漂う記憶

 

時がかけつづける魔法で

かたちは永遠に移ろう

 

そしてまた、

その変容した姿が時を知らせてくれる

 

閉じて

天を眺める

見えぬものを想う場所

-e-a-s-t-w-e-s-t-
 

-y vet




若干の不透明な膜に
光を刺す太陽に向かって
瞼をおろしてゆく


黒いはずの先端に銀色の玉の粒を見る
朱色の果汁が一滴落ちて薄く広がる
透き通ったような世界


青い化粧の
真朱の果実が眠る時
瞳の奥の点が目覚める

それから
浮かびあがる鼓星


濡れた瞳の上を浮かぶブルーアンバーのオーブ
赤いベテルギウスはそれを見た
遠い何時かの
の香りを可視化したようなその美しさに憧れる


瞳の奥の影に心を奪われていると
消えていた影包み
もう一度見たい、と願う


 

ベテルギウスの

turico ttn

オーブを目指す
船出の時、旅の始まり


ベテルギウスの青い装いと銀の毛皮に
身を包み

あの香りを小さな宝袋に
漆黒の宇宙の波動に乗せる
鼓星の北西には、
クリソベリル色の殻の灰だけが残っていた


ブルーアンバー・オーブ
その光の点は東西の果て"トスカ"を探す


ブルーアンバーの薄い表皮を通過すると、
濡羽色のシルクのような砂地と天はビロードの絨毯が広がっていた